成果の出せない社長の特徴
投稿日:2016.10.24
これまで多くの企業のコンサルティングに携わってきました。
こんなことを書くのは恥ずかしい部分もあるのですが、中には全く成果を出せずに終わった事例もあります。
もちろん、私の力不足でもあるのですが。。。
成果が出ない会社の社長には共通した特徴がある
成果が出ない社長の共通した特徴。
それは、現状から逃げようとすることです。
典型的な例を挙げてみます。
自動車販売業で年間売上高2億円のクライアントは、借入金残高が8,000万円ありました。
確かに売上規模から考えて借入残高は多めです。
しかし、多すぎてどうにもならないという状況ではありません。
顧客管理をしっかり行い、マーケティング活動を組織的に行えば十分に売上を伸ばせる余地はあるように見受けられました。
しかし、いくら提案しても何も動かないのです。
財務面についても管理表を用意してあげても入力すらしません。
その挙げ句、「ハイパーインフレが起こってくれれば借金はほぼチャラになる」と変な期待を寄せているのです。
私が訪問している間も、打ち合わせすることはいくらでもあるにもかかわらず、ハイパーインフレが起こる可能性は? 起こったら国はどうなる? 企業はどうなる? といった話に夢中になるのです。
もう一つの事例です。
運送業で売上高1億5千万円、借入金残高8,200万円のクライアントです。
資金繰りは非常に厳しく、完全な自転車操業に陥っていました。
今後の方向性と取組を検討したのちに銀行返済についてリスケジュールをしました。
それにもかかわらず、なかなかその後の取り組みを進めようとしません。身を切る覚悟がないのです。
挙句の果てに、「こういう時こそお金を貸してくれればトラックを○台導入して、いくらでも売り上げを伸ばして見せる。なんとかならないだろうか?」などと言っているのです。
数か月前にリスケジュールをしたばかりで新たに融資を受けられるはずがありません。
仮に借入ができたとしても、借入過多の状態にさらに輪をかけることになります。金利負担がさらに重くのしかかってきます。
成果を出したいなら現状を受け入れて努力するしかない
これらは現実逃避なのです。
このようなクライアントに対して、事業に正面から向き合うよう何度か話をします。
そこから姿勢を改める社長もいるのですが、上記の2例では変わることはありませんでした。
自ら動かなければ何も変わらないのです。
もちろん、苦労の連続で、あまりの息苦しさからそういった言葉がつい出てしまうことがあるのも理解できるのです。
しかし、それは今現在に至るまでの結果をすべて社長自身が受け止め、責任を一身に背負っているからこそ許されるものだと思います。
そういう覚悟もなしに現実逃避をするくらいなら、従業員のためにもさっさと会社をたたみなさい・・・と言いたいです(さすがにそこまでは言えませんが)。
あなたには社長としての責任があります。
会社が好調の時も不調の時も、最終的にはすべてを引き受けるしかないのです。
その覚悟を持てば、大抵のことは突破できます。
そして、様々な苦労はありながらも、ビジネスは本質的に楽しいものだと捉えられるようになりたいものです。
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- 大村剛史