新潟へ行ってきました
投稿日:2019.05.31
新潟へ行ってきました。
旅行ではなく仕事です。
懇意にしているコンサルタントの方のお誘いを受け、展示会に出展してきたんです。
人生初の新潟。
富山、長野までは行ったことがあるのですが、どうしてもあと一歩届かず。
一生行くことがないのではないか?と思い始めた矢先でしたので、
お誘いを受けたときには、即「行きます!」と返事をしたのでした。
せっかくなので展示会の前日に新潟入り。
大人の社会見学と称して、OpenFactoryを数社見学してきました。
今回はそこで感じたことを中心に書いてみようと思います。
まずは一件目。
三条市にある須和田製作所に連れて行ってもらいました。
ここは爪切りを作っている会社です。
ただし、その爪切りのお値段がとっても高い。
安くて5,000円。1万円を超えるものもありました。
普通は買わないと思いますよね?
工場とはいえ、OpenFactoryなので、工場内を見学できるようになっています。
まず建物の作りからして普通と違う。
黒を基調として、ぱっと見た感じでは工場と分からないくらいです。
建物に入るとギャラリーになっており、廃材を利用して作ったモニュメント(?)がいくつも展示してあります。
そして、会社の生い立ち、歴代製品の変遷、製品のこだわりの紹介をじっくり見てから作業現場の見学です。
現場では、iPadで職人さんの作業をアップで見ることができたり、作業内容の説明を見ることができたりと、工夫が凝らされていました。
ガラスを隔てて数十センチくらいの距離から、職人さんの作業をじっくり見ることができます。
こんな距離から見られたら気になって仕事どころではないのではないかと思うのですが、職人さんも今では慣れっこになったようで、間近で見られても全く気にならないとのことでした。
一部の工程では、機械に置き換えることもできるそうですが、こだわりや情熱を製品に込めるため、あえて人間の手で作業をしているとの説明を受けました。
工場の中での作業を見ること自体楽しかったのですが、これらのものを一通り見ることで、この会社の製品作りへのこだわりをこれでもかというくらい知ることができます。
わずか1時間でこの会社に惹かれ、なんとなく応援したくなる気持ちを持ち始めている自分がいます。
工場の向かいには、この会社が運営している喫茶と販売コーナーがあるのですが、、、
皆さんご想像の通り、爪切りを買ってしまいました。7,000円。
この会社の取組みは参考になることが多いと思います。
製造業は直販をしていない限り最終顧客と接する機会はごく限られます。
そのため、職人さんは自分の仕事がどのように世の中に役立っているのかを感じにくいのです。
それがモチベーションの低下にも繋がっていきます。
この会社のような取組みは対外的なアピールにとどまらず、社内に対しても大変な意識変革を起こしたのではないでしょうか。
まず、会社の考え、こだわり、製品を通して顧客に伝えたいもの。それらを明確にして社員全員で共有できます。
自分の作業をごく間近で見てもらうことによって、緊張感も生まれるでしょうし、職人さん自身もお客さんのためにいいものを作りたいという思いが自然に湧き出てくるはずです。
この環境を整えるためにはそれなりの投資が必要だったと思いますが、十分な効果が出ているようです。
言い放ってしまえば、「たかが爪切り」。
しかし、そんな気持ちを抱くこと自体、その会社や職人さんに対して失礼に当たる。
そんな感覚を顧客に与えることができると最強です。
二件目は同じく三条市になるマルナオさん。超高級箸を作っておられる会社です。
三件目は燕市にある玉川堂さん。1枚の銅板を鎚で叩き起こして銅器を製作する伝統技術を二百年にわたって継承する老舗企業です。
それぞれに感銘を受けることがあったのですが、今回のコラムも長くなったのでまたの機会にしようと思います。
といいつつ、ちょっと寄り道してこんな所にも行ってきました。
スノーピークHeadquarters。
この会社も商品へのこだわりは凄いです。
あらゆる商品からそれが滲み出ているので、個人的に大好きでよく使っています。
ですので、新潟に行く機会があれば行ってみたいな~と思ってたんですよね。
こんなに早く叶うとは!
晩ご飯に先立ち、新潟駅のすぐ横にある「ぽんしゅ館」へ。
ここはこの地方の全ての酒蔵が集結し、日本酒の飲み比べができます。
500円でコインを5枚渡され、おちょこ5杯飲んできました。
既にほろ酔い。
その後、新潟駅のすぐ近くにある「葱ぼうず」という地元料理を活用した居酒屋さんで晩ご飯をいただきました。
何から何まで絶品でした。このお店はほんとお勧めです。
二人で食べて12500円。大阪だともう1万円追加しても食べられるかどうか?ってところじゃないでしょうか。
いや~新潟最高ですね。
とはいえ、本番は翌日の展示会です。
浮かれている場合ではないので、明日に備えて消灯です。
最後は食レポみたいになってしまいましたが、勉強になった一日でした。
大人の社会見学。オススメです。
- 大村剛史